本サイトおよび組合員用システムは、全国中央会より「平成26年度中小企業活路開拓調査・実現化事業」の支援を受け製作しました。
技能実習の職種・作業の範囲については、製造業の生産現場において多能工化が進み、多様な作業が行われている実態を踏まえ、2010年1月に改正された技能実習制度の基本的な考え方を示す技能実習制度推進事業運営基本方針(厚生労働大臣公示)において、技能実習計画には、移行対象職種・作業の技能検定等において評価される技能等(以下※1.「必須作業」により修得します。)に加えて、当該職種・作業に従事する日本人労働者が通常従事しているものとして、『関連する技能等』(以下※2.「関連作業」により修得します。)を修得することを当該計画に含むことが認められることとなりました。
これを踏まえて、JITCOでは、技能実習の職種・作業の範囲についての考え方の見直しを行い、その結果を作業ごとにとりまとめ、ダイジェスト版として公表しました。
このダイジェスト版に掲載されている三つの作業の意味とそれらの各作業時間の全実習時間に対する割合は次のとおりです。
技能実習生が技能等を修得するために必ず行わなければならない作業(技能検定等の評価試験を受ける予定の職種・作業の「試験の出題範囲を定めた基準・細目」の範囲に該当する作業)。必須作業の作業時間は、全実習時間のおおむね半分以上となります。
「必須作業」に携わる労働者が、当該職種・作業の生産工程において行う可能性がある作業のうち、必須作業には含まれないが、その作業が必須作業の技能等向上に直接又は間接的に寄与する作業。関連作業の作業時間は、全実習時間のおおむね半分以下となります。
「必須作業」に携わる労働者が、当該職種・作業の生産工程において通常携わる作業のうち、必須作業及び関連作業に含まれない作業。なお、「周辺作業」の作業時間は、必須作業の技能等向上に直接又は間接的に寄与する作業でなく、当該職種・作業の生産工程において通常携わる作業であることから、実習時間全体の3分の1程度以下にする必要があります。
安全衛生作業は、技能実習生の作業現場での事故や疾病を防止する観点から必ず行う必要のある作業で、必須作業、関連作業、周辺作業の各作業ごとに10%程度を行うこととしています。
「技能実習1号ロ」の計画の内容は、技能検定職種・作業の場合は基礎2級レベル、技能実習評価試験職種・作業の場合は、初級レベルを技能修得の到達目標と定めて技能実習計画を策定するとしていることから、実習実施機関は、この技能実習計画内容に則って、着実に技能等の修得を実行していくことが必要となります。 計画に従って着実に技能実習を実施することにより、技能実習生は技能等を修得することが可能となり、制度本来の目的を達成することができます。
また、実習実施機関は、現場での技能実習を開始する前に技能実習生に対して技能実習計画の内容を十分に説明し、理解させることが必要となります。
1. の (1) の範囲と同様です。
「技能実習2号ロ」の期間の計画は、「技能実習1号ロ」で修得した技能等をさらに向上させ、「技能実習2号ロ」を開始した日から1年を経過した日においては技能検定基礎1級に相当する技能等、2年を経過した日においては技能検定3級に相当する技能等が適切に修得できるものとする必要があります。 計画の策定に当たっては、各段階の到達目標及び実習内容を具体的に明記するとともに、到達目標が達成されたことを確認するため、各年毎の技能検定等の受験など、修得した技能等を評価する時期及び方法を明記する必要があります。
「技能実習2号ロ」の計画の内容は、「技能実習2号ロ」の1年目の終了時には技能検定職種・作業の場合は基礎1級レベル、技能実習評価試験職種・作業の場合は、中級レベルを技能修得の到達目標として定めることとし、また、「技能実習2号ロ」の2年目の終了時には技能検定職種・作業の場合は3級レベル、技能実習評価試験職種・作業の場合は、専門級レベルを技能修得の到達目標として定めることとして技能実習計画を策定するとしていることから、実習実施機関は、この技能実習計画内容に則って、着実に技能の修得と習熟を実行していくことが必要となります。
また、技能実習生に対する技能実習計画の内容説明等の必要性は「技能実習1号ロ」と同様です。